ポイント
『黒髪だった髪がヘアカラーすることで明るくなったり、色味が変わったりしますよね?』
『不思議だと思いませんか?』
美容師は知っていても、一般の方でこのしくみを知っている方はきっと少ないはず。
本記事では、どのような仕組みでヘアカラーをすることによって『黒髪が明るくなったり、暗くなったり、色が変化するのか』
を現役の美容師が説明したいと思います。
contents
ヘアカラーによって黒髪が明るくなったり、色がつく理由
『ヘアカラーって不思議ですよね!』
なぜって?
だって、『黒髪が明るくなったり黒くなったり、色も変わるから!』
『ヘアカラーってイメージ的には、白いキャンパスに透明な絵の具を塗るような感覚ではないでしょうか?』
実は黄色と青色を重ねると緑色になるように、色と色を重ねることで新しい色が生まれるのです。
つまり、ペンキのように重ねた色で下の色が隠れるというわけではないんですね。
では、髪は黒いのになぜ明るくなったり色がついたりするんだろうか・・・?
下の色が隠せないのなら、いくらカラーリングしても黒色のままじゃない?
なんて疑問の声が聞こえてきそうですが・・・(笑)
この疑問は『正解ですよ!!』
黒いキャンパスに、いくら絵の具を重ねても黒いままです。
そこで色が見えるように明るくする必要があります。
これがブリーチ(脱色)の役目なんですね。
ヘアカラーの色を色としてみせるために、ベースとなる髪の色(黒髪)を明るくすることからになります。
そして明るくなったベースに、どうカラーを加えば希望の色になるのかをベテランの美容師(スタイリスト)が自分の知識を駆使してカラー剤の調合をします。
具体的にどんな仕組みでヘアカラーで色が変わったり明るくなるのだろう!
ついさっきまで、黒髪だったのがものの一時間で色が変わり髪が明るくなる。
とても変な感じしますよね(笑)
ヘアカラーをするだけでヘアスタイルが立体的に見えたり、奥行き出たり、軽く見えたり、おしゃれに見えたりとメリットはたくさんあります。
前振りが長くなりましたが、ヘアカラーはどんなしくみで染まるのかを説明します。
↓こちらの記事をご覧くださいね!
美容院のヘアカラーってただ塗っているだけ?単純作業?なんて思っていませんか?
◎カラーリングってお客さまから見ると、ただ決定した薬剤を塗るだけだと思っている方が多いんじゃないかな?
カラーリングって・・・実は、かなり奥が深いしとても難しい技術なんですよね~(笑)
『決してそんなに簡単ではありません!!』
しっかり講習など行って基礎から勉強しないとお客さまのヘアカラーを担当することはできないのです。
美容院に行くとカラーリングって経験の浅い美容師(アシスタント)が塗布することが多くないですか?
スタイリストはお客さまを掛けもちで担当しているため、アシスタントがスタイリストのかわりに塗布するのが仕事だからなんです。
担当美容師(スタイリスト)が直接カウセリングするお店もありますが、スタッフの多いお店のほとんどはアシスタントがカウンセリングをします。<お店によってはカラーリスト(カラーリングのエキスパート)>が担当
カラーチャートで色が決まるとアシスタントがスタイリストに決定した色とお客さまの髪の状態を伝えスタイリストが根元や中間、毛先の色を決定するんです。
<カラー剤を単品(1色)で使用する場合>
中間、毛先の褪色(色落ち)がない場合は、単色でカラー剤を調合します。
<カラー剤を2色から3色で使用する場合>
中間から毛先にかけて希望色より2~3トーン明るく褪色している場合はカラー剤を3つに分けて調合します。
*この場合は根元は希望色で毛先は根元の色より2トーンほど下げて薬剤を調合したりします。
これは根元から毛先まで均等な色で染めるためです。
アシスタントはカラーをヘルプ(塗布)はしますが、ベテランの美容師の指示で薬剤の割合を調合しているんです。
アシスタントもたくさん勉強してお店のテストに合格するとカラーリングをすべて任されるわけですね。
お客さまからは目に見えないヘアカラーの引き算、足し算ができるのがプロの美容師の仕事なんですよね!!
まとめ
ヘアカラーで黒髪が明るくなったり、色が変化するのは、『色と色を重ねることで新しい色が生まれる』
ヘアカラーの色を色としてみせるために、ベースとなる髪の色(黒髪)をブリーチによって明るくすることからになります。
簡単に見えるヘアカラーは、かなり奥が深いしとても難しい技術です。
しっかり、勉強して足し算引き算が出来るようになって初めてプロの美容師と呼ばれるのです。